坊さんブログ、水茎の跡。

小さな寺院の住職です。お寺の日常や仏教エッセーを書いてます。普濟寺(普済寺/栃木県さくら市)住職。

2019-05-01から1ヶ月間の記事一覧

「修羅道」のお話~争いを拾う、見失う慈悲の心~「法の水茎」69

日に日に花の数が増えて来ました。 睡蓮 お参りくださる方も、池の睡蓮に目が留まるようです。みなさん「キレイですね~」と言ってくれます。 今回の文章は、六道の「修羅道」をテーマとして、常に激しい争いが行われる場所について書いたものです。 ※ ※ 「…

「畜生道」のお話~馬の涙、前世の父母~「法の水茎」68

キショウブ(黄菖蒲)も目立ちます。 キショウブ(黄菖蒲) 繁殖力が強いため、最近では「要注意外来生物」にも登録されているとか…拡大しすぎるのも問題のようですね。 今回の文章は、六道の「畜生道」をテーマとして、死後に畜生となって生まれ苦しむ世界…

「餓鬼道」のお話~欲深い行い、際限なく欲しがる~「法の水茎」67

雨が上がって過ごしやすい1日です。 お地蔵様 お地蔵様も気持ちよさそうですね。 今回の文章は、六道の「餓鬼道」をテーマとして、飢えた鬼の世界について書いたものです。 ※ ※ 「法の水茎」67(2018年1月記) 霞立ち 木の芽もはるの 雪降れば 花なき里も 花…

「地獄道」のお話~灼熱の奈落に、清らかな風~「法の水茎」66

池の睡蓮が咲きました。 睡蓮 蓮は晩夏の季語なので、7月くらいからかと思っていましたが…まだ5月ですね。今年はとくに早いのでしょうか。 今回の文章は、六道の「地獄道」をテーマとして、奈落の底の有様について書いたものです。 ※ ※ 「法の水茎」66(2017…

「六道輪廻」のお話~お地蔵様を信じて、真っ先に駆け付ける~「法の水茎」65

アジサイも咲いてきました。 紫陽花(アジサイ) 雨に濡れれば、緑もいっそう鮮やかになるでしょう。梅雨時の黄昏には、蛍が飛び交うかもしれません。今回の文章は、六道をテーマとして、お地蔵様の救いについて書いてみたものです。 ※ ※ 「法の水茎」65(20…

「八正道」のお話~真実そのもの、対立を離れて~「法の水茎」64

全国的に猛暑の1日でした。来月の衣更えを前にして、冬衣でのお勤めは、なかなかツライものがあります。 黒猫 いつもの黒猫は、涼しい日陰を知っているようです。 今回の文章は、八正道のまとめとして、「「正しさ」とは何か」ということについて考えてみた…

「正定」のお話①~動揺を取る、安らかな境地へ~「法の水茎」63

ミズバショウが咲いていた場所がカキツバタに変わりました。 杜若(カキツバタ) カキツバタの響きを聞くと、ついつい『伊勢物語』9段の「東下り」を思い出してしまいます。「唐衣 着つつなれにし つましあれば はるばる来ぬる 旅をしぞ思ふ」 今回の文章は…

「正念」のお話①~安らかな心で、雑念を払って~「法の水茎」62

バラも咲いてきました。 バラ これから日に日に咲き揃いそうです。庭が明るくなりますね。 今回の文章は、八正道の「正念(しょうねん)」をテーマに、正しく真理を追い求めることについて書いたものです。 ※ ※ 「法の水茎」62(2017年8月記) 荻の葉の そよ…

「正精進」のお話①~怠け心を断ち切って、精一杯に生ききる~「法の水茎」61

雨雲が去って日差しが戻ってきました。 参道のお地蔵様 「いまここにしかない わたしのいのち あなたのいのち」お地蔵様の光背に刻まれています。今回の文章は、八正道の「正精進(しょうしょうじん)」をテーマに、正しく励むことについて書いたものです。 …

「正命」のお話①~敬う気持ち、心を磨く~「法の水茎」60

強い雨が打ち付けています。 お地蔵様と菖蒲 アヤメ(菖蒲)には雨が似合います。お地蔵様と居並んでいるようです。お地蔵様の肩に降りかかる雨を、アヤメが受け止めているのでしょうか。 今回の文章は、八正道の「正命(しょうみょう)」をテーマに、正しい…

大般若転読法要

昨日は近くのお寺(慈光寺さん)で行われた大般若転読(だいはんにゃてんどく)という法要に出仕しました。 大般若転読だいはんにゃてんどく仏事の法要名。大般若経600巻を短時間に読み上げる法要。そのために,たとえば30人の職衆(しきしゆう)に20巻ずつ…

「正業」のお話①~初夏の草花、自然の恵みに感謝~「法の水茎」59

ヒメウツギを見つけました。 ヒメウツギ ウツギ(空木)よりも、ほっそりとしているからヒメウツギ(姫空木・姫卯木)と名づけられたそうです。古くから親しまれてきた初夏を飾る花です。今回の文章は、八正道の「正業(しょうごう)」をテーマに、正しい行…

「正語」のお話①~真実の言の葉、清らかな本質~「法の水茎」58

野菜も育っています。 さやえんどう さやえんどうです。花が咲きました。いくつか収穫して食卓にのせて楽しんでいます。 今回の文章は、八正道の「正語(しょうご)」をテーマに、正しい言葉遣いを心がけることについて書いたものです。 ※ ※「法の水茎」58(…

「正思惟」のお話①~自然に身を投じる、幸せの到彼岸~「法の水茎」57

石段を登り切ったところに咲いている小さな花。 可憐な花 何という名前でしょうか。ひっそりとお出迎えしてくれます。 今回の文章は、八正道の「正思惟(しょうしゆい)」をテーマに、相手を心に浮かべ、深く考えることについて書いたものです。 ※ ※ 「法の…

「正見」のお話①~水面に映る景色、正反対の自分~「法の水茎」56

本堂前のボタン。 ボタン お堂を荘厳してくれています。「ようこそお参りくださいました」と頭を垂れているかのようです。 今回の文章は、八正道の「正見(しょうけん)」をテーマに、正しく真実を見ることについて書いたものです。 ※ ※ 「法の水茎」56(201…

「不邪見」のお話①~心を浄めて、笑って向かう~「法の水茎」55

ボタンはやはり優雅です。 牡丹 白色のボタンは清楚な装いです。吸い込まれそうな気持ちになります。 今回の文章は、十善戒の「不邪見(ふじゃけん)」をテーマに、間違った考え方について書いたものです。 ※ ※ 「法の水茎」55(2017年1月記) 昨年は、東京…

金沢文庫へ

金沢文庫での研究会に参加してきました。金沢文庫は横浜市にある日本最古の武家文庫です。 www.planet.pref.kanagawa.jp2016年(平成28年)8月には、金沢文庫が管理している総計2万点余りにおよぶ「称名寺聖教・金沢文庫文書」が国宝に指定されました。この…

「不瞋恚」のお話①~怒りを見せずに、恨みを持たない~「法の水茎」54

素朴で丈夫な花です。 シャガ シャガの学名は、Iris japonica(アイリス・ジャポニカ)。でもなぜか、中国原産の帰化植物だそうです。お寺のような木陰の多い庭が、お好みのようですね。 今回の文章は、十善戒の「不瞋恚(ふしんに)」をテーマに、怒りの火…

「不慳貪」のお話①~思いやりのない冷淡な心、乱暴な振る舞い~「法の水茎」53

集団で小花を咲かせています。 コデマリ その名の通り可愛らしい手まりのようです。八重咲きのヤエコデマリも優雅です。今回の文章は、十善戒の「不慳貪(ふけんどん)」をテーマに、我欲を離れて思いやりの心を持つことについて書いたものです。 ※ ※ 「法の…

「不両舌」のお話①~二枚舌、裏切りの心~「法の水茎」52

この陽気で、花々がいっせいに咲きそろいました。 ボタン 光背のように咲く紫のボタンに、仏さまもうれしそうに微笑んでいます。 今回の文章は、十善戒の「不両舌(ふりょうぜつ)」をテーマに、二枚舌の言動について書いたものです。 ※ ※ 「法の水茎」52(2…

「不悪口」のお話①~心の重荷を消し去る、落謝~「法の水茎」51

ハナニラの花もキレイです。 ハナニラ(花韮) 原産地はアルゼンチン。明治時代に観賞用として導入されたそうです。花の色は青の他にも白や薄紫、ピンクなど、いろいろ楽しめるのが良いですね。 今回の文章は、十善戒の「不悪口(ふあっく)」をテーマに、言…

「不綺語」のお話①~上辺だけの言葉~「法の水茎」50

白山吹の花。 白山吹 山吹は花びらが5枚、白山吹は花びらが4枚。別の種類です。今回の文章は、十善戒の「不綺語(ふきご)」をテーマに、上手く飾って表現した言葉について書いたものです。 ※ ※ 「法の水茎」50(2016年8月記) 暈(かさ)もなく 梅雨明けの…

「不妄語」のお話①~虚言の世界から抜け出す~「法の水茎」49

人影のないお寺に、珍しい訪問客です。 黒猫 何度か見かけたことのある黒猫。こちらを気にしながら石段を登っていきました。 お参り お参りでしょうか。初夏の庭を散策しています。今回の文章は、十善戒の「不妄語(ふもうご)」をテーマに、真実でないこと…

「不邪淫」のお話①~心の変節、愛の行為~「法の水茎」48

木々も色づいています。 モミジ このモミジの葉は、茶色に色づいてから緑に変わってきました。 今回の文章は、十善戒の「不邪淫(ふじゃいん)」をテーマに、道に外れた愛をめぐって書いたものです。 ※ ※ 「法の水茎」48(2016年6月記) 雨に打たれて、紫陽…

「不偸盗」のお話①~白く砕ける波、心の乱れ~「法の水茎」47

ゴールデンウィーク中に多くの田んぼに稲が植えられました。農家の皆さま、お疲れ様でした。まずはゆっくりと休まれてください。 木枠 何気ない田舎の風景も、木枠を通せば絵画のように見えるでしょうか。今回の文章は、十善戒の「不偸盗(ふちゅうとう)」…

「不殺生」のお話①~そっとしておく愛情、朽ちることのない余薫~「法の水茎」46

睡蓮のもとにも山桜の花びらが舞い降ります。 睡蓮の上に 睡蓮が花びらを離すまいとしているようです。今回の文章は、十善戒(じゅうぜんかい)の「不殺生(ふせっしょう)」をテーマに、ありのままを見つめることについて書いたものです。ここに引用した「…

「怨憎会苦(おんぞうえく)」のお話①~心を捨てた修行~「法の水茎」45

鑑賞期間が長いお花です。 クリスマスローズ クリスマスではなく、この時期に楽しめるのが面白いですね。これから夏にかけて、休眠状態に入るそうです。 今回の文章は、四苦八苦の「怨憎会苦(おんぞうえく)」をテーマに、この世を嫌うことなく、人々との交…

「五蘊盛苦(ごうんじょうく)」のお話①~仏様でさえも避けられなかった苦~「法の水茎」44

今日は八十八夜です。「野にも山にも若葉が茂」っています。 裏参道のお茶の木 子供の頃は茶摘みをして、自家製のお茶を作っていました。蒸し暑くなった部屋から、外へと逃げ出した記憶があります。 今回の文章は、四苦八苦の「五蘊盛苦(ごうんじょうく)」…

「求不得苦」のお話①~欲望の苦しみ、豊かな道へ~「法の水茎」43

今日は朝からお墓参りの方を見かけます。私もご先祖様のお墓に詣でて手を合わせました。 ボタン これから牡丹も咲き出します。大きな花びらを見つめていると、吸い込まれそうな気持ちになります。今回の文章は、四苦八苦の「求不得苦(ぐふとっく)」をテー…