坊さんブログ、水茎の跡。

小さなお寺の住職です。お寺の日常や仏教エッセーを書いてます。

年始の準備をしています。

昨日は冬至で大安でした。
境内にあるユズをもぎってきました。

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つややかに輝いていて、おめでたい感じもしますね。
もちろん柚子湯にもつかりました。

柚子湯(ゆずゆ)
冬至に、無病息災を願って香り高い柚子の実を風呂に浮かべて入浴する。ひびやあかぎれを治し、血行促進や風邪の予防にもなるとされてきた。この日を境に日が長くなることから、陰が極まり再び陽にかえる日(一陽来復=いちようらいふく)とも言われる冬至に、ゆっくり湯に浸かりながら春の訪れを想うのもいい。 
『平成ニッポン生活便利帳』「柚子湯」の項

南総のほうでは、冷え性にも効くという言い伝えもあるようです。
身も心も温かく過ごしたいですね。

年末を迎えて、お寺では少しずつ年始の準備をしています。
年が明けると、お檀家さんのお宅にご挨拶に伺います(マスク着用で、玄関先で失礼いたします)。

御年始まわりということで、御札やカレンダーなどをお配りします。

過去記事ですが、このようなものです。

www.mizu-kuki.work

 
その中には「今月の法語」というカレンダーもあります。

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お仏壇などに掛けてくださる方が多いようですね。

こちらは総本山智積院のホームページです。

chisan.or.jp


この壁掛けカレンダーの裏面には、それぞれのお寺の印を押すところがあります。
押してみると、こんな感じです。

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気を抜くと、どこかが薄くなってしまったり……くっきり押すのが難しいです。
どんどん押していくと、乾くまで部屋がこんな感じになります。

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毎年の恒例行事です。
全国のお寺さんも同じではないでしょうか。12月の異名「師走」は「経をあげるために師僧が東西を馳せ走る月であるところから」という説もあるようですが、普濟寺のような小寺院では走り回ることはありません。むしろ、こういう地味な作業のほうが多いですね。

余談ですが、こういう作業を続けていると、ふと大学院生時代の学会活動を思い出します。「中世文学会」や「仏教文学会」といった学会の事務局を引き受けた際には、案内ハガキの作成や袋詰め作業などをよく行っていました。そんなことを考えていると、お寺の作業が何となく「万年事務局」のように感じてくるのは不思議なことです。

御札は、元旦にご祈祷いたします。
皆さまの一年のご多幸を一心に祈らせて頂きます。

日に日に冷え込みも厳しくなって参りました。皆さまにおかれましては、お身体大切に、温かくしてお過ごしください。

以下は、関連する過去記事です。
www.mizu-kuki.work

 

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最後までお読みくださりありがとうございました。