坊さんブログ、水茎の跡。

小さなお寺の住職です。お寺の日常や仏教エッセーを書いてます。

御年始まわりをめぐって


穏やかな一日です。

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高原山

空気が澄んで、遠く高原山(標高1,795m)が見渡せます。
雪はそれ程積もっていないようです。
今年のお正月は暖かで過ごしやすかったのですが、春先の水不足が心配されます。

山門から視線を左に移すと、日光連山がそびえています。

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日光連山

中心となる男体山は、標高2,486m。雪が積もっているようです。
こちらは、勝道上人(735~817)ゆかりの、山岳宗教の聖地です。

お正月の御年始まわりで頂いた御年賀を、御本尊様にお供えさせていただきました。
日頃より普濟寺の護持運営にご協力くださり心より御礼申し上げます。
寺院の修繕費に使わせていただきます。

御年始まわりで御檀家さんのお宅に伺うと、

「お寺に行かさんなくて悪いんだけど」

とか、

「本当はお参りしなきゃいけないんだけど」

などと言われて、御年賀をお渡しくださることがあります。

私は詳しくは分かりませんが、かつては鎮守の温泉神社からお寺にお参りするという風習があり、その後に住職が御年始まわりをする流れだったようです。

今では私がお預かりして御本尊様にお上げしていますが、今でも御年始まわりの後にお寺にお参りくださる方もいらっしゃいます。

なお、昨年のお盆とお彼岸にいただいた熨斗袋(のし袋)について書かせていただきました。
 

www.mizu-kuki.work

 

お正月の方は、紅白の慶事の袋に「御年賀」「年賀」「御年始」という表書きがほとんどでした。その他は「御祝」「寸志」「志」などで、御不幸のあったお宅は黒白の弔事の袋に「御仏前」「御布施」でした。

これからも、皆さまのご先祖様への感謝の気持ちを胸に、御供養をさせていただきます。ありがとうございます。


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最後までお読みくださりありがとうございました。