坊さんブログ、水茎の跡。

小さな寺院の住職です。お寺の日常や仏教エッセーを書いてます。普濟寺(普済寺/栃木県さくら市)住職。

お念仏の道具と手書きの念仏帳を見せていただきました。


昨日から今朝にかけて大荒れの天候となりました。
まずは被害に遭われました皆さまに心よりお見舞いを申し上げます。


先日お檀家さんのお宅に伺った際に、お念仏の道具と手書きの念仏帳を見せていただきました。今はもう使われていないそうです。

こちらが道具です。


鉦(かね)と撞木(しゅもく)です。かなり使い込まれています。
撞木を持たせていただくと、しっくりと手に馴染みました。

手書きの帳面もいくつか保管されていました。
こちらは「供養念仏帳」です。


昭和58年頃にはまだ行われていたのですね。

中をめくると唱える詞章が書かれています。


繰り返し六時名号「南無阿弥陀仏」が唱えられます。

私も子どもの頃に、お葬式の場などで地元の女性が唱えていたのを聞いた覚えがあります。独特の節回しで、身振りの作法も決まっていました。


「十三念仏」と続きます。
昔の方はこのようにして、自然と十三仏の順番を覚えたのですね。

十三仏 じゅうさんぶつ
死者の追善供養 (くよう) で初七日から三十三回忌までの13回の法事に、本尊とされる13の仏 (ぶつ) ・菩薩 (ぼさつ) 。十王信仰などと関係して室町時代ごろに民間に広まった。


『日本大百科全書』(ニッポニカ)より

 

今は唱えられることもなくなりましたが、これらは貴重な品々ですね。こうした女性の信仰が長らく続いていたことを、後世に伝えていければと思います。


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最後までお読みくださりありがとうございました。