坊さんブログ、水茎の跡。

小さなお寺の住職です。お寺の日常や仏教エッセーを書いてます。

本堂の柱の修復

雨の一日。
こちらは昨日の色づいた木々です。

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嵐の後も残っているでしょうか……今週末は、落ち葉の後片付けに追われそうです。

前から気づいてはいたのですが、本堂内の柱と長押(なげし)との間に隙間が空いていました。

なげし【▽長▽押】
日本建築で、柱から柱へと水平に打ち付けた材。もとは柱を連結する構造材であったが、貫(ぬき)が用いられるようになってから装飾化した。取り付ける位置によって、地長押・腰長押・内法(うちのり)長押・蟻壁(ありかべ)長押・天井長押などがある。

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『デジタル大辞泉』「長押」の項


こんな感じです。

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下から持ち上げるとグラグラ。

どうやら柱が外側に少し傾いてしまったのが原因のようです。東日本大震災の影響かもしれません。

反対側から。

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すぐに崩れ落ちるようなことはないそうですが、安心のため修理していただきました。

結果、このようになりました。

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中を釘で留めてから、木材に近い色のボンドを流してくださったそうです。ぐらつきも無くなりました。

アドバンス栃木様にはたいへんお世話になりました。

sk28.com


建てられてから200年近い本堂なので、いろいろとガタが来てますね。これからも定期的にメンテナンスをしながら、大切に後世に伝えていきたいと思っています。

(以下は、本堂の棟札を調べた過去記事です)

www.mizu-kuki.work



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最後までお読みくださりありがとうございました。