坊さんブログ、水茎の跡。

小さなお寺の住職です。お寺の日常や仏教エッセーを書いてます。

活版の名刺を追加注文しました。


可憐な花が咲いています。

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自粛生活の中で、身近な草花の変化に目がとまります。

昨年から人と会う機会が減っているのですが、手持ちの名刺が少なくなってきたので追加注文してみました。

名刺は活版印刷で、このような文字です。



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活版印刷
活字を使い、文字を主体とする凸版印刷で、グーテンベルクの発明以来、書籍、雑誌、新聞などの印刷の主流をなしてきた。印刷物の格調の高さ、読みやすさ、美しさなどの点で、平版による文字印刷をしのぐが、製版の作業能率、生産費その他の点から、1980年ごろより写真・電子技術を用いるオフセット印刷にとってかわられた。
『日本大百科全書(ニッポニカ)』「活版印刷」の項


文字の書体は「宋朝体」です。右肩上がりの、やや細線です。

そうちょう‐たい〔ソウテウ‐〕【×宋朝体】
和文活字書体の一。縦線・横線の太さがほぼ等しく、やや右肩上がりの楷書体。年賀状・名刺などの印刷に用いる。
『デジタル大辞泉』「宋朝体」の項


中国の宋代において木版印刷に用いられた楷書の印刷書体」だそうです(「Wikipedia」より)

ja.wikipedia.org

 

お経の印刷にも用いられた書体です。

名刺左上には、真言宗智山派の宗紋(家紋)である「桔梗紋」を空押ししました。
見えますでしょうか。


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から‐おし 【空押】
厚紙、革、布などを凹凸二面の型にはさんで押しつけ、模様や文字などを浮きだたせ、特に彩色しないもの。書籍の装丁などに用いる。
『日本国語大辞典』「空押」の項

 

表面から沈みこむ感じに空押ししていただきました。

早くこの名刺をお渡ししたいですね。人とのつながりの大切にしつつ、心置きなく顔を合わせられる日々を待ち望みたいと思います。

 

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最後までお読みくださりありがとうございました。