夏の日差しを浴びて、バラの花も元気です。
遠くには夏の雲が湧き上がっています。
今日もこれから夕立が来るのでしょうか。
さてこの度、『高尾山報』「法の水茎」をお読みくださっているご縁で、八王子市にお住まいの小元佳代子様より、有り難い霊場の額を御奉納いただきました!
まずは、四国八十八箇所霊場の御本尊御影です。
たいへん豪華で立派ですね。
み‐えい 【御影】
神仏・貴人の、木像・画像などの像。また、他人を敬って、その肖像などをいう語。ごえい。
『日本国語大辞典』「御影」の項
中央には「南無大師遍照金剛」と弘法大師空海のご宝号が記され、周りには四国八十八箇所の御本尊様の御影が収められています。
つづいて、四国八十八箇所霊場の御詠歌御影です。
ご‐えいか 【御詠歌】
霊場めぐりの巡礼や浄土宗の信者などが、鈴を振りながら哀調を帯びた節まわしで声を引いて歌う、仏の徳などをたたえた歌。
『日本国語大辞典』「御詠歌」の項
中央にはお大師様巡礼のお姿が描かれ、やはり周囲には四国八十八箇所の御詠歌が収められています。
そしてさらにもう一つ。
西国三十三ヵ所観音霊場の記念散華です。
色とりどりの散華がキレイですね。
『観音経』の文字が一つ一つ記されています。
さん‐げ 【散華・散花】
(1)花をまいて仏に供養すること。
(2)四箇法要(または、二箇法要)の一つ。梵唄の後に樒(しきみ)の葉あるいは花を散布すること。また、紙製の蓮華の花びらを花筥(けこ)に入れて散布すること。
『日本国語大辞典』「散華」の項
この度は貴重な御奉納の数々を誠にありがとうございます。
間もなくの施餓鬼法要でご報告、ご披露させていただきます。近々、本堂内に飾らせていただく予定です。
小元佳代子様は、幼少期より信仰心に篤く、長年にわたりたくさんの功徳を積まれてきた方です。
昭和48年10月、お母様とのお写真です。
厳かな尊いお姿です。
岡崎一郎『閖上風土記』(宮城県名取市、昭和52年11月)所収のお写真です。
こちらはお母様と、地元のお寺さんで「奉仕一途」に明け暮れているお姿です。
以下に、小元様より頂戴したお言葉を引用させていただきます。
お盆には、母と托鉢、一件一件御詠歌あげて、、浄財をお寺さんに~助産婦の仕事をしながらの、唯一の彼女の楽しみでした。
私は15才の頃までは、母のプロデュースで花祭り、、お寺の本堂で一家総出で、日本舞踊や演劇、苅萱石童丸や、安寿と厨子王、、、町中の人がとても楽しみにしてました。今でも田舎に帰れば、皆さんは、昔のことを覚えていて、懐かしい❗懐かしい❗といっては、呼び止められます🎵津波に呑まれ、海の藻屑と消えてしまった町、閖上と言う小さな漁港でした。
生まれ変わって、とても素敵な、海浜のレジャーランドに、仙台の郊外の人気の住宅地になりました太平洋一望~日曜市場が名物‼️
浜辺に宿泊施設もオープン、海浜プール、サイクリングロード、ヨット、魚釣りと、 、素敵な宝物を海辺にポンと、、、新生の喜びの声が沸き上がってます。
ご家族皆様のご健康を心よりお祈り申し上げます
コロナが一日も早く収束しますように、、
閖上地区も、東日本大震災で甚大な被害を受けました。復興がさらに進みますようお祈りいたします。
なお、お写真の下に見える文政10年(1827)の『西国・四国道中記』が気になり、地元の図書館に問い合わせたところ、所蔵の沼田喜一郎さまも津波の犠牲になられていたことを知りました。
東日本大震災から10年。発生当日の様子を知り胸が熱くなりました。あらためてご冥福をお祈りいたします。
こちらは、小元様とお母様とのツーショット写真です。
93歳で亡くなられる1ヶ月前にお撮りになったものだそうです。信仰に生きた方の崇高で穏やかなお顔に、私も大いなる勇気を頂きました。
御奉納くださった霊場額には、お母様の思いも込められています。親子2代にわたって霊場を歩かれた信仰心の証を、お寺の寺宝として末永く伝えて参ります。
この度は誠にありがとうございました。重ねて心より御礼申し上げます。
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最後までお読みくださりありがとうございました。