坊さんブログ、水茎の跡。

小さなお寺の住職です。お寺の日常や仏教エッセーを書いてます。

2020-01-01から1ヶ月間の記事一覧

錦繍の普濟寺 ~ 秋真っ盛りの思い出 ~

寒紅梅がほころんできました。 寒紅梅 【寒紅梅】かん‐こうばい 梅の一品種。寒中に紅色の八重の花が咲く。《季 冬》『デジタル大辞泉』「寒紅梅」の項 例年よりも開花が早いようです。日に日に、お寺が紅色になっていきます。こちらは、昨秋の錦繍に染まる…

街道沿いの庚申塔

寒い中、猫が丸まっていました。 お寺には、何匹かの猫が遊びに来ているようです。昨年の話になりますが、近所の道路の拡張工事が終わりました。合わせて、工事期間中の一時だけ移転していた石塔の供養を行いました。 隣町との境界の辺りにあります。お地蔵…

お寺の棟札(むなふだ)を調べてみました。

本堂前の紅梅が咲き出しました。 「梅一輪 一輪ほどの 暖かさ」今日は強風が吹き荒れていますが、心なしか心が温かくなりました。さて、お寺には、普済寺を建てた際に記した「棟札」が遺されています。 【棟札】むなふだ 建築物の棟上(むねあ)げまたは改築…

日本のお城~「金枝城」の縄張り図を描いてくださいました~

石段を登ると紅葉に目が留まります。 花の少ないこの時期は、色づいた木の葉にも心惹かれます。最近、渡邉敬『日本のお城 縄張図集』(山城出版、2019年12月1日)を購入しました。 「編集後記」によれば、渡邉さんは17年の歳月をかけて、全国430城の縄張図を…

小さな石碑に込められた想い~観音堂の3つの石~

昨日は風のない穏やかな一日でした。 寒椿(カンツバキ)が次々と咲いています。大きな葉っぱの間から、向こうの景色を覗いてみます。 お地蔵様の隣にあるのは如意輪観音堂です(子どもの頃は馬頭観音堂かと思っていました)。江戸時代から続く女性の信仰を…

道と川に沿った信仰

冬枯れの中に春を探してみました。 蝋梅(ロウバイ) 小さな満月ロウバイの蕾がほころび始めました。花の中心にある満月のような輪を、そろそろ見せてくれるでしょうか。明日は地域の、どんど焼き(左義長)です。 どんと焼き門松、注連縄(しめなわ)などの…

御年始まわりをめぐって

穏やかな一日です。 高原山 空気が澄んで、遠く高原山(標高1,795m)が見渡せます。雪はそれ程積もっていないようです。今年のお正月は暖かで過ごしやすかったのですが、春先の水不足が心配されます。山門から視線を左に移すと、日光連山がそびえています。…

御檀家まわりを終えました。

今日は風が冷たい1日です。山に降った雪が、平野に吹っ掛けてくるかもしれません。 松の内も後半となりました。関東では6日の夕方か7日に門松を片付けることが多いようです。毎年のことではありますが、あっという間の年末年始でした。2日から始めた御檀家さ…

「時間」のお話⑦~電光石火、狭く小さな無常の世の中~「法の水茎」91

今日も風のない穏やかな1日でした。 夕日が裏山の杉木立に差し込んでいます。午後4時過ぎの数分だけの夕景です。 さて、今回の『高尾山報』の文章は、引き続き「時間」をテーマに、「電光石火」という「極めて短い時間」から、「速やかな人間の生死」につい…

これから年始まわりに伺います。

今朝も冷え込みました。今年は晴天に恵まれたお正月です。 こちらは初日の出ではなく、昨日の初日の入りです。数年前から初日の入りを写真に収めて手を合わせています。何となく心がひかれます。今日2日からは、数日かけて御年始まわりです。 ねんし‐まわり…

謹んで新年の御挨拶を申し上げます

謹んで新年の御挨拶を申し上げます。 正月の普濟寺の本堂。 竹と松と南天で門松を立てました。 縄は、七・五・三で結びました。 しめ‐なわ【注連縄・標縄・七五三縄】地域を区切るための目じるし、または出入禁止のしるしとして張りめぐらす縄。特に、神前や…